睾丸の痛みや頻尿があるのは慢性前立腺炎?
頻尿になった上、睾丸に軽い痛みがあり、気になっています。慢性の前立腺炎でしょうか? 泌尿器科を受診したほうがよいでしょうか?
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
慢性前立腺炎は、下腹部や、陰嚢と肛門の間にある会陰部に痛みや不快感があり、頻尿、残尿感などの排尿障害がつづく病気です。通常は不快な程度で日常生活に支障がないことも多く、急性前立腺炎のような激しい炎症や発熱はみられません。原因には、細菌感染による急性前立腺炎が慢性化したものや、徐々に進行する細菌性の前立腺炎もありますが、はっきりしたことはわかっていません。デスクワークや自動車の運転など、長時間の座位姿勢によって血流が悪くなることが関係しているのではないかと考えられています。このほか、自転車やバイクなどに乗って前立腺をひんぱんに刺激することや、飲酒や精神的なストレス、疲労、下半身の冷えなどによる抵抗力の低下なども要因とされています。30~40歳代に多くみられ、確立された治療法がないため、長期的な治療が必要になることもあります。
また、睾丸のある陰嚢内が痛くなる原因として、ほかにも下記のようなものが挙げられます。
●精巣捻転:
精巣につながる精索を軸として精巣がねじれた状態です。血流がなくなり、激しい痛みののちに陰嚢内が腫れてきます。
●精巣上体炎:
精巣の横にある精巣上体に炎症が起こった状態です。硬いしこりが触れたり、痛みと発熱を伴い、急激に発症します。
●精巣垂捻転、精巣上体垂捻転:
精巣や精巣上体にある2,3mmの突起がねじれて痛みが生じます。
●精巣静脈瘤:
精巣にある静脈の流れが悪くなり、しこりができた状態です。生理的なしくみから左精巣に生じやすく、重苦しい感じが生じます。
上記以外に、鼠径ヘルニアを陰嚢の症状として感じられる場合、膀胱などの異常に伴う放散痛によって陰嚢内に痛みが生じる場合もあります。
症状が続き、日常生活に支障が出るようでしたら、泌尿器科を受診することをおすすめします。

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