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くだもので口がかゆい? それは花粉-食物アレルギーかも

最終編集日:2026/3/23

くだものや野菜を食べると口の中がかゆくなるという人がいます。食物アレルギーと思われがちですが、花粉症が土台にあって症状が起こる「花粉-食物アレルギー症候群」の可能性があります。

これはどのような病気なのか、解説します。


⚫️食物アレルギーと異なるのは、花粉症と関連があること

くだものや野菜を食べたときに、口の中や唇、のどがかゆくなる症状は、必ずしも食物アレルギーが原因とは限りません。「花粉-食物アレルギー症候群(PFAS〈ピーファス〉: Pollen-Food Allergy Syndrome)」によっても、このような症状がみられます。花粉に含まれるアレルゲンと、くだものや野菜に含まれるたんぱく質の構造が似ているため、体がそれらを同じものと勘違いし、アレルギー反応が起こることが原因です。こうした反応を「交差反応」と呼びます。


例えば、次のような組み合わせで反応が起こりやすいとされています。

・ヒノキ科(スギ、ヒノキ)の花粉アレルギーがある人:トマト、キウイなど

・カバノキ科(シラカンバ、ハンノキ)の花粉アレルギーがある人:リンゴ、サクランボ、モモ、ナシ、イチゴなど

・キク科(ブタクサ)の花粉アレルギーがある人:メロン、スイカ、バナナ、キュウリなど


⚫️口腔内に出現するかゆみが特徴

PFASの症状の大きな特徴は、かゆみが口の中や唇、のどに限られることが多いという点です。一般的な食物アレルギーでは、じんましんや呼吸困難、腹痛などの全身症状が現れることがあり、そこが違うところです。また、PFASは食後すぐに発症することや、加熱すると症状が出にくくなるといった特徴もあります。こうした症状は、「口腔アレルギー症候群(OAS : Oral Allergy Syndrome)」とも呼ばれています。

ただし、PFASであっても、まれに全身性のアレルギー反応であるアナフィラキシーが起こり、重篤な状態になることがあるため、注意が必要です。


⚫️症状が出るくだものや野菜の生食は避ける

PFASの対策としては、食べると症状が現れるくだものや野菜を避けることが一番です。ただし、くだものや野菜のたんぱく質は加熱によって分解されやすく、加熱したものであれば症状が出にくくなる可能性があります。そのため、例えば生のリンゴで症状が出る人でも、焼きリンゴやアップルパイなら症状が出ないということがよくみられます。

それでも、加熱したものを食べる際も症状が出ないかどうか、注意しながら食べるようにしましょう。のどのはれや息苦しさなど、かゆみ以外の症状が現れた場合は、すぐに耳鼻咽喉科やアレルギー科を受診してください。


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監修

日本医科大学 名誉教授

大久保公裕