しゃがみこむほどの重いめまいが続いている

ご相談者は、めまいの症状が強いようですので、まずは受診されるようおすすめします。検査を受けて、重篤な病気が原因でないことを確認するとよいでしょう。めまいを専門とする診療科は、原因により耳鼻咽喉科や神経内科、脳神経外科などに分かれます。強い頭痛や手足のしびれなどを伴うときには脳神経外科を早急に受診することが必要です。一方、症状がめまいだけのときには、まず耳鼻咽喉科を受診するとよいでしょう。

めまいは、おもに次の3種類に分けられます。

●回転性のめまい

自分がグルグル回ったり、上下左右に動いたり、また天井や床、壁などがグルグル回ったりする感覚のめまいです。おもに耳の内側深部にある内耳（三半規管やからだのバランスを調整する前庭神経）の異常が原因です。あわせて耳鳴り、吐き気・嘔吐を伴う場合もあります。

原因疾患として、良性発作性頭位めまい症、突発性難聴、メニエール病、高血圧症、前庭神経炎、聴神経腫瘍などが考えられます。

●浮動性、動揺性のめまい

フワフワと宙に浮いているような浮動感、ゆらゆらと揺れているような不安定な感覚を伴うめまいです。前庭神経の異常や回転性のめまいの回復期にもよくみられますが、おもに小脳や脳幹など脳の障害が原因で生じます。めまいだけでなく、吐き気・嘔吐、高血圧、低血圧、息苦しさ、歩きづらさなどの症状を伴う場合があります。

原因として、頸椎捻挫、緊張型頭痛（頸肩腕症候群）、不整脈、低血糖、自律神経失調症、心因性めまい、脳梗塞、脳出血、脊髄小脳変性症などがあります。

●失神を伴うめまい

目の前が急に暗くなり気が遠のく感覚のめまいです。重症の場合には失神や意識を失うこともあります。立ちくらみや脳貧血、起立性低血圧なども同様の症状です。心臓や血管の病気、貧血、心因性の病気などでみられる症状です。

ご相談者の場合、めまいにより転倒する危険性があるため、めまいを感じたらすぐにしゃがむ、目を閉じて頭を動かさないようにするなどを意識することが大切です。めまいが起こりやすい、動き出しはとくに注意しましょう。