尿管結石の治療中。日常生活の注意点は？

「尿管」とは腎臓と膀胱をつなぐ長い管で、左右に1本ずつあり、「尿管結石」はここに結石がある状態を指します。

結石が直径5mm未満の場合には、自然に排出(排石)することが期待されると考えられています。通常、結石を排出するために、水分の摂取、運動、服薬などが指導され、保存的に経過をみていきます。

尿の流れをスムーズにして自然な排石を促すためには、積極的な水分摂取が必要です。飲む量としては、食事以外に1日2000mL以上が理想的です。自然排石を促すだけでなく、尿量が増えることで結石をできにくくする効果が期待できます。飲む物としては、水や麦茶、ほうじ茶がおすすめです。清涼飲料水やジュース、コーヒーや紅茶、緑茶、アルコールの過剰摂取は控えるようにしましょう。

また、夜間は尿が濃縮されやすく、結石ができやすい環境にあります。とくに結石の原因物質は、食後2～4時間後に最も多く尿中に排出されるため、就寝の4時間前までに夕食を済ませるのが望ましいでしょう。

結石が尿管などへ下りてくる際には、結石のある側の背部やわき腹にかけて激しい痛みの発作を起こすことがあります。強い痛みを繰り返す、尿が出にくいなどの症状があれば、早めに再受診することをおすすめします。