<p><h1>概要</h1><p>すり傷、切り傷など軽症のけがの場合は、止血とその後の感染予防が基本です。</p><h1>受診の目安</h1><p><h3>救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診</h3><p>・大量に出血している<br>・頭部や目にけがをした<br>・動物にかまれたり引っかかれたりした</p><br><h3>医療機関を受診</h3><p>数日たっても次のような症状がある場合は受診を検討します。<br>・傷が化膿している<br>・発熱がある<br>・傷口が深く大きい<br>・出血が止まらない<br>・入り込んだ異物が取れない</p><br><h3>様子をみる</h3><p>血が止まり、化膿していない場合は様子をみましょう。</p></p><br><h1>セルフケア</h1><p>すり傷は皮膚の一部が剥がれた状態、切り傷は皮膚が切り裂かれた状態と形状は異なりますが、どちらの場合もまず流水で患部をよく洗います。とくに転倒してできることの多いすり傷では砂や小石などが傷口に入り込むことも多いため、傷口を観察して異物を取り除いておくことが大切です。すり傷、切り傷ともに出血がつづいている場合には、清潔なタオルやガーゼなどで患部を圧迫し、止血します。<br>消毒薬を使う必要はありません。浅い傷であれば、出血がおさまったら、傷の治りを促進する効果のある被覆材を使用したり、ワセリンを塗って乾燥を防いだりすることで自然治癒を促すことができます。</p></p>

すり傷、切り傷ができた

<p><h1>概要</h1><p>犬や猫にかまれたときには、患部を流水でよく洗ってから出血箇所を止血します。</p><h1>受診の目安</h1><p><h3>救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診</h3><p>・傷が深く、骨や関節にまで達している<br>・傷口が裂傷になっている<br>・出血が止まらない<br>・ひきつけなどのショック症状を起こしている<br>・呼吸が苦しい</p><br><h3>医療機関を受診</h3><p>数日たっても次のような症状がある場合は受診を検討します。<br>・患部が腫れて、熱をもっている<br>・日を追うごとに痛みがひどくなってきた<br>・足の付け根や、わきのリンパ節が腫れている<br>・発疹がある<br>・発熱、悪寒、頭痛、嘔吐などの症状がある</p><br><h3>様子をみる</h3><p>・傷が浅く、痛みがおさまってきた<br>・時間とともに腫れや赤みが引いてきた</p></p><br><h1>セルフケア</h1><p>犬や猫などの動物にかまれたときには、まず患部を流水で洗います。5分程度は水を流しっ放しにしてよく洗い、そのうえで出血している場合には患部を圧迫して止血します。血が止まったら、被覆材などで患部を保護します。<br>犬や猫などの口内には多くの菌が存在しているため、かまれた傷から感染症を発症することがあります。犬の場合は破傷風や狂犬病、猫の場合はパスツレラ症やバルトネラ症が知られています。猫にかまれたり、ひっかかれたりした場合は、意外に傷が深く、感染を起こしやすいので注意が必要です。<br>日本ではペットへのワクチン普及により破傷風や狂犬病の発症例はほとんどありませんが、海外旅行中に動物にかまれた場合などにはすぐに医療機関を受診したほうがよいでしょう。パスツレラ菌やバルトネラ菌に感染した場合には一定の時間が経過してから患部の激痛や腫れ、発疹などの症状が現れます。この場合にも医療機関での治療が必要です。</p></p>

犬や猫に噛まれた

<p><h1>概要</h1><p>ヘビにかまれたときには、直ちに毒を体外へ排出する処置を行います。</p><h1>受診の目安</h1><p><h3>救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診</h3><p>・意識が混濁している<br>・血圧が低下している<br>・吐き気やめまい、頭痛、しびれ、視力の低下などの症状がある<br>・かまれた部分が腫れて紫色になっている<br>・腫れがからだの中心部へ広がっている<br>・頭の形が三角形のヘビにかまれた</p><br><h3>医療機関を受診</h3><p>・無毒とわかっているペットのヘビにかまれた<br>無毒のヘビにかまれた場合でも、ヘビの口内に存在している菌から感染症を起こすことがあります。念のため、医療機関を受診しましょう。</p></p><br><h1>セルフケア</h1><p>ヘビのなかにはアオダイショウやシマヘビなどの毒をもたないヘビと、マムシやハブなどの毒をもつヘビがいます。見分けはむずかしいため、ヘビにかまれたときには毒が全身に回ることを防ぐ処置を行うことが重要です。<br>まず、かまれた傷から心臓に近い部分を布などで縛り、安静を保ちます。次に、傷口から血を絞り出すようにして体外へ毒を排出します。近くに水道があれば、血を絞り出しながら流水で洗いましょう。ヘビにかまれたときには出血していてもすぐに止血はせず、体外へ毒を出すことを優先します。<br>ヘビにかまれた場合、直後には軽症と思っても数時間後に重症化することがあります。有毒なヘビではないと素人判断せず、できるだけ早急に医療機関を受診しましょう。</p></p>

ヘビに噛まれた

<p><h1>概要</h1><p>目に物がぶつかったり刺さったりしたときには、タオルなどで患部を保護して眼科を受診します。</p><h1>受診の目安</h1><p><h3>救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診</h3><p>・ひどい痛みや腫れがある<br>・出血している<br>・物が二重に見える<br>・視力が低下している<br>・植物のとげや毛虫の毛が刺さった<br>・釣り針が刺さった<br>・熱をもった涙が出る</p><br><h3>医療機関を受診</h3><p>数日たっても次のような症状がある場合は受診を検討します。<br>・痛みはないが、目がゴロゴロする<br>・視界が暗い、またはまぶしいと感じる<br>・物がゆがんで見える<br>・目の充血が続いている</p><br><h3>様子をみる</h3><p>・患部に痛みや腫れがなく、視力にも異常はない</p></p><br><h1>セルフケア</h1><p>スポーツをしていてボールなどが目にあたったり、どこかに激しく目をぶつけたりしたときには、ぬらしたタオルなどでまぶたの上から目を冷やします。出血があっても強く押さえてはいけません。できるだけ眼球を動かさないようにし、安静な状態を保ちながら眼科を受診しましょう。<br>飛んできた木片やとがった異物が目に刺さったときには、洗面器などにためた水のなかに目を入れてまばたきし、異物の除去を試みます。目をこすったり手で取ろうとしたりせず、取れない場合にはタオルなどを軽く目にあてて眼科を受診してください。<br>目のけがでは直後にはたいしたことはないと思っても、時間がたってから異変を感じることがあります。けがが原因で網膜剥離(もうまくはくり)などを起こす可能性もあるため、物の見え方に変化はないか、経過に注意を払うことが大切です。</p></p>

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